成年後見人に弁護士を選ぶメリットとは?役割や費用の目安も解説!

成年後見制度は、認知症や知的障害などによって判断能力が低下した本人の財産などを守るための法律制度です。成年後見人に選任されると、本人(成年被後見人)に代わって財産管理や契約締結などを行い、自分らしい生活を送れるよう支援します。

成年後見人には親族が選任される場合もありますが、複雑な手続きや制度運用を行う煩雑さなどを考慮すると、法律の専門家である弁護士に依頼することも検討したいところです。

今回は、成年後見人に弁護士を選任することへのメリットやデメリットをご紹介します。また、成年後見人の役割や弁護士に依頼する際の費用も詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

成年後見人とは?主な役割を確認!

成年後見人には、認知症などで判断能力が低くなった本人に代わって、日常家事に関するものを除く一切の法律行為をする役割があります。幅広い法律行為を代わりに行う代行権を有し、主に以下の2つの業務を代行してもらえます。

財産管理

成年後見人は成年被後見人の財産を守るために適切に管理し、不正利用を防ぎます。そのために、成年被後見人の財産に関して以下のような業務を代行します。

  • 預貯金の管理・解約、入出金、送金
  • 不動産の管理、売買・賃貸借などの契約締結
  • 税金(固定資産税、住民税など)の支払い手続き
  • 保険金の請求
  • 年金に関する手続き
  • 訪問販売など不当な契約の取消し
  • 財産目録の作成、財産の使用状況の記録

ただし、成年後見人はあくまで本人の財産を保守することが役割なので、増やすことも減らすこともできません。例えば、被後見人名義の証券口座の株式を売却することは財産を減らす行為になるため、売却益が高額となる場合でも原則として売却できません。また、生前贈与も本人の財産を減らすことになるためできなくなってしまいます。

身上監護

本人の健康維持・治療・介護など、生活全般に関する契約を締結して適切なサポートをするのも成年後見人の役割です。具体的には、以下のような業務を代行します。

  • 本人の住まいに関する契約締結
  • 介護施設との契約締結、費用の支払い
  • 医療機関での手続きや同意
  • リハビリに関する契約締結

成年後見人が行うのはあくまで本人の生活を守るための支援であり、排せつや入浴のサポートなど介護支援を行うものではありません。

成年後見人に弁護士を選ぶメリット

成年後見人には親族が選任される場合もありますが、法律の専門家である弁護士に依頼することで以下のようなメリットがあります。

法律行為をすべて任せられる

弁護士は法律の専門家ですので、成年後見の申し立てから契約締結などの法律行為、後見終了まで、過程で発生するすべての事務手続きを一任することができます。

成年後見人を選任する際には家庭裁判所に申し立てを行い、選任後も家庭裁判所に定期報告をする必要があります。必要書類の書き方も慣れない方にとっては難しいものもあり、添付書類もどのような書類を収集して提出すればいいのか判断に迷ってしまうことも。また、家庭裁判所を訪れる際には基本的に平日の午前中から夕方までに設定されている受付時間中に足を運ぶ必要があり、仕事や介護があると手続きに行く時間を取ることができないケースも多いでしょう。

弁護士に成年後見人を依頼することで、法律的な事務手続きや裁判所との調整をスムーズに行ってもらうことができます。親族の労力も手間も大きく軽減されるため、安心して日常生活に専念することができるでしょう。

中立的な立場から公正に後見業務をしてもらえる

弁護士は法律に基づいて行動し、依頼者の利益を最優先に考えるため、中立的な立場から職務にあたってもらうことができます。親族と違い、弁護士は財産争いなどとは無縁で利害関係がないため、親族内の状況に関わらず常に公正な財産管理・身上監護が可能となります。

また、専門的な法律知識も豊富な弁護士が後見人としてサポートしてくれるという事実は、本人にとっても親族にとっても安心材料となるでしょう。

相続に関する相談ができる

弁護士は法律のプロなので、遺言執行や遺産分割協議といった相続手続きを依頼することもできます。成年被後見人が高齢である場合には、相続手続きまで一貫してサポートしてもらうことを事前に検討しておきましょう。

同じ弁護士に成年後見と相続手続きを依頼すると、すでに被相続人の財産や相続人を把握しているため、余計な調査が不要でスムーズな遺産分割協議が可能です。

弁護士事務所によっては、司法書士や税理士など他の士業と連携している場合もあります。その場合は相続税対策や不動産登記なども一貫して任せることができるので、相続手続きの依頼も検討している場合には相続に強い弁護士を選ぶことをおすすめします。相続トラブルのリスクや不安を軽くし、円満に遺産を分割することができるでしょう。

さまざまな法律トラブルの相談ができる

認知症などによって判断能力が低下するとトラブルに巻き込まれてしまうリスクも高まる傾向があります。弁護士であれば、成年後見に関する法律トラブルにも対応してもらえます。

例えば、問題のある契約を締結してしまった場合でも、成年後見人によって取り消すことができます。ただし、法律に詳しくない後見人であれば相手に言いくるめられてしまう場合もあるため、弁護士に法的理論を用いて対応してもらうと安心です。

本人が遠方で暮らしていても対応できる

本人が一人で暮らしており、親族がみんな遠方に住んでいる場合には、親族が成年後見人になっても適切な財産管理や身上監護が難しくなります。本人が住んでいる場所の近くに事務所を構える弁護士を成年後見人に選任することで、より緊密で適切なサポートをしてもらうことができます。

成年後見人に弁護士を選ぶ際のデメリット

弁護士を成年後見人に選任すると、毎月の報酬を支払う必要があり、横領などのトラブルが発生するリスクもゼロではありません。デメリットについて詳しく見ていきましょう。

毎月の報酬が発生する

成年後見人として弁護士を選任する場合、申し立ての費用や家庭裁判所が決定する月額報酬を支払う必要があります。報酬は依頼内容や本人の財産の金額などによって変動しますが、一般的な相場は毎月2万円から6万円ほどと言われています。

報酬は基本的には成年被後見人の財産から支払われます。後見人を依頼する期間が長くなると費用も大きくなるため、予算を検討してから弁護士に相談するといいでしょう。

立場を悪用したトラブルのリスクも

極めて例外的ですが、成年被後見人の預金を着服するといった横領問題が発生し、報道に至ったケースもあります。

依頼する弁護士が信頼できる人物であるか、しっかり見極めて判断するようにしましょう。ホームページに掲載されている実績や、初回相談の際の話し方や話の内容などをもとに信頼性があるか確認することがポイントです。

成年後見人を弁護士に依頼する際の費用

弁護士に成年後見人を依頼する際には、以下の費用が必要となります。

  • 初回相談料  0円
  • 成年後見申立 220,000円〜(税込み)
  • 後見人報酬  2万円から6万円ほど(毎月)
  • 手続き費用  数万円〜

手続き費用とは、書類作成や手続き代行にかかる費用のことです。成年後見申立費用は、半田みなと法律事務所での弁護士費用となります。

弁護士費用は地域や依頼内容によっても変動するため、具体的な金額については弁護士にご相談ください。委任契約の締結前に、弁護士から詳しい料金体系を説明いたします。

成年後見制度は専門家である弁護士にご相談を

ここまで記事をご覧になり、成年後見人は本当に必要?費用に見合う?と考えている方もいらっしゃるかもしれません。高齢で判断能力が低下してしまった方にとって、ご自分の財産が適切に管理されないということは悲しいことで、ご家族にとっても親族間でのトラブルの原因にもなりかねません。成年後見人として弁護士が付いたことで、使い込みを防ぎ適切に財産管理ができるようになった解決事例もございます。認知症などで判断能力が十分でなくなってしまった後もしっかりと財産管理をすることが、ご本人の安心と円満な相続に直結するのです。

半田みなと法律事務所は、半田市をはじめ知多半島地域で成年後見制度や相続に関する問題を多く解決に導いてきました。成年後見人業務に携わってきた17年以上の経験と実績があり、財産管理だけでなく生活面の支援にも積極的に取り組んできた弁護士が担当いたします。法的支援にとどまらず、生活全体の安心を目指したサポートを提供しており、成年後見人のご依頼をいただいた方からのお喜びの声も多数いただいております。

「もう少し早くご相談いただいていれば、防げたトラブルだったのに。」弁護士として多くの方からお話を伺い、そう感じることも少なくありません。弁護士に相談するのは敷居が高く感じるという方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。どんな小さな不安や疑問でも、一人で抱え込まずにお気軽にご相談ください。

半田みなと法律事務所では、あなたのお話を大切に受け止めます。「相談者さまの想いに向き合い、安心して次の一歩を踏み出せるよう全力でサポートする」という一貫した信念で支援いたします。まずは初回30~60分の無料法律相談でお話をお聞かせください。

事務所はバリアフリー設計で、車椅子やベビーカーでも移動しやすい環境です。体調がすぐれない場合や遠方にいらっしゃる場合には、ご自宅や施設、病院で相談ができる訪問相談サービスも提供しております。

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